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不動産売買は売り手と買い手が出会うことで、契約に結び付きます。
いくら良い物件があったとしても、買い手が見つからなければ話は進みません。
買い手を見つけるためには、どのような努力が必要なのでしょうか。
また、不動産会社に買い手探しを依頼したけれど、一向に買い手が見つからないと心配になることもあると思います。
買い手探しは個人で行うこともできますが、不動産会社に媒介契約を依頼することで、より早く購入希望者を見つけることが可能です。
そして、業者に買い手探しを依頼したけれど、成果がみられない場合は売却方法を変更することも必要になります。
そこで今回は、マンションを売るときに知っておきたい4つの買い手の見つけ方について紹介します。
1、買い手探しのための3つの媒介契約について
買い手探しの見つけ方を知る前に、まずは不動産会社と締結する媒介契約について知っておきましょう。
媒介契約とは、不動産会社に買い手を探してもらう仲介契約のことです。
不動産会社と媒介契約を結ぶと「マンションを買う人を探してください」と正式に依頼することができます。
媒介契約には3つのタイプがあり、「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」に分かれています。
これらの契約は、買手探しの方法が異なるという特徴があります。
そのため、媒介契約の結び方によっては、買い手が効率よく見つかることや、逆に依頼方法が悪いと買い手探しに難航する可能性出てくるでしょう。
「仲介を依頼したけれど、知り合いから聞いた買い手探しの方法と違う」と不安にならないためにも、3つの媒介契約の特徴について簡単に解説していきます。
1、専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、売り手にとっても不動産会社にとっても非常に拘束力の強い契約です。
この専属専任媒介契約を結ぶと、契約した不動産会社が見つけていた買い手以外と売買契約を交わすことができません。
自己発見取引や他社との契約が禁じられます。
つまり、「うちの会社が買い手を見つけてくるから、あなたはそれ以外の人と絶対に契約しないでね」という束縛の強い契約を結ぶことになります。
ちょっと重く感じてしまいますが、相手を拘束する以上、不動産会社も真剣になって買い手を見つけてくるという契約でもあります。
専属専任媒介契約を結んだ業者は、「契約締結日より5日以内にレインズに登録すること」「1週間に1回以上、進捗状況報告すること」という義務が発生します。
レインズについては、後述していますので、参考にしてみてください。
2、専任媒介契約
専任媒介契約は、専属専任媒介契約よりも拘束力の弱い契約です。
この専任媒介契約を結ぶと、契約した不動産会社以外の業者と契約を結ぶことはできませんが、自己発見取引が認められています。
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つまり、「うち以外の不動産会社とダブル契約しなければ、自分で買い手を探す分には許可するよ」という少し緩めの契約です。
しかし、専属専任媒介契約よりも拘束力が弱いため、業者に対しても強く依頼することはできません。
専任媒介契約を結んだ業者は、「契約締結日より7日以内にレインズに登録すること」「2週間に1回以上、進捗状況を報告すること」という義務が発生します。
比べてみてわかるように、専属専任媒介契約よりも登録や報告義務の期間が空いていることがわかります。
3、一般媒介契約
一般媒介契約は、3つの媒介契約の中でも一番拘束力の低い契約です。
複数の不動産会社との契約や自己発見取引が許可されています。
つまり、「仲介を依頼したけど、他の会社に依頼してきてもいいし、自分で買い手を探してきてもいいよ」という緩い契約です。
ところで、一般媒介契約の中には、明示型と非明示型の2つのタイプがあります。
明示型は「どんな不動産会社と契約を結んでもいいから、どこと約束したかは教えてね」という情報を共有するタイプです。
非明示型は「他社と契約したことに関して教えなくても大丈夫」という情報を公開する義務が生じない契約を指します。
ただし、他の不動産会社と媒介契約を結ぶ際は、一方が一般媒介でもう一方が専属専任媒介契約というようにはできません。
あくまで、一般媒介契約だけを複数の会社と締結するという形になります。
2、買い手の4つの見つけ方
それでは、いよいよ媒介契約の中に出てきた「レインズ」のことを含め、買い手の見つけ方をみていきましょう。
買い手の見つけ方は様々な方法がありますが、不動産会社に依頼する媒介契約の内容によって、どのような手段で買い手を探すかを紹介してきました。
専属専任媒介契約や専任媒介契約では買い手を早急に見つけるため、「レインズ」への登録義務が発生します。
一方で、専任媒介契約や一般媒介契約では、不動産会社に買い手探しを依頼はするものの、自分で好きなように買い手を見つけることもできます。
このような買い手の探し方は、レインズに登録する以外にも様々な手法が存在します。
そこで、買い手探しの代表的な4つの方法を順番に解説していきますので、参考にしてみてください。
1、レインズにマンション情報を掲載
専属専任媒介契約や専任媒介契約を締結すると、レインズでマンション情報を紹介してもらうことができます。
2つの媒介契約を締結した際に、不動産会社に義務付けられているレインズは、不動産流通標準情報システムと呼ばれる物件の検索サイトです。
不動産流通センター研究所によると、レインズに登録されている物件は、売り物件で557万件以上(平成27年の調査)とされ、今後も増加し続けているというデータが公表されています。
一般の不動産情報サイトと違う点は、物件を登録できるのは不動産流通会員であるということ、成約には不動産流通会員を介さなければいけないという点です。
一般の消費者はサイト内の情報を検索することも直接取引することもできません。
しかし、過去に取引があった物件情報を閲覧できるレインズマーケットインフォメーションというサイトもあるので、参考にしてみてください。
媒介契約を結ぶと、このような業者が管理しているレインズから買い手を探してくれます。
2、広告にマンション情報を掲載
不動産会社によってはレインズ以外にも、チラシや新聞掲載、ポスティングなどを活用しマンション情報を掲載してもらうことができます。
この宣伝方法は、専属専任媒介契約や専任媒介契約だけでなく一般媒介契約を結んだ人でも利用できます。
紙媒体を配布することにより、近隣住民にマンションをアピールすることが可能です。
また、レインズ以外にも自社のホームページで物件情報を公開している会社もあります。
自社のネットワークを展開している会社に媒介契約を依頼すると、様々な手法で買い手を探してくれるため、スムーズな売却に期待が持てるでしょう。
また、匿名で売却を希望している場合は、大々的な広告はしないで、店頭に来店した人に直接物件を案内するという店頭紹介を行っている業者もいます。
どのように宣伝してもらえるかは、媒介契約時に担当者に聞いてみましょう。
3、知り合いに紹介してもらう
不動産会社を経由せずに、個人で買い手を探す方法もあります。
友人や親せきなどの知り合いに物件を紹介し、買い手を見つけることを自己発見取引と言います。
この自己発見取引は、専任媒介契約と一般媒介契約を結んだ場合に利用できる手段です。
個人で買い手を探してきた場合には、仲介手数料を受け取らないという業者もいますが、すべては媒介契約時にどんな内容で契約を交わしたかによります。
どのような場合に報酬が発生するかは、契約書を再確認してみましょう。
仲介手数料を払いたくない場合は、個人間で売買契約を交わすこともできます。
しかし、個人間の取引にはプロを介さないためトラブル発生の恐れも否定できません。
また、仲介手数料を支払ってもいいから、契約の仲介に立ち会ってほしいという依頼主もいます。
どのような方法で売買を進めていきたいかは、媒介契約締結前に担当者とよく話し合ってみることが大切です。
4、買い取りしてもらう
ここまで一般消費者にマンションを買ってもらう方法を紹介しましたが、不動産業者が買い手となってマンションを買ってもらう買い取りという方法もあります。
これは、どのような媒介契約を結んでも買い取りを利用できますが、すべての不動産会社が買い取りを行っているわけではありません。
買い取りとは、不動産会社が直接マンションを買い取り、リノベーションやリフォームをして自社物件として物件を売り出す販売方法です。
そのため、買い取りをしてもらいたいときは、買い取り事業を行っている業者を見つける必要があります。
また、買い取りは通常の仲介による売買とは違い、売却金から修繕費用が差し引かれることもあるため、売却金額が安くなる傾向です。
しかし、買い手を見つける手間が省けるため、短期間で売却活動終わらせることができます。
3、買い手がみつからないときにやっておきたい対策2つ
媒介契約を結び、いくつかの宣伝手法を試しても、買い手が中々見つからない場合もあります。
不動産売却は売却タイミングや運も関係してくるため「良いマンションであればすぐ売れる」という単純な話ではありません。
価格を下げなくても売れるときは売れ、価格を下げても売れないときは売れない場合もあります。
だからと言って、何もせず運任せにしておいても買い手が空から降ってくるというわけでもありません。
そこで、このような中でも、買い手がみつからないときにやっておきたい対策を2つ紹介しますので、参考にしてみてください。
1、売り出し価格を見直す
買い手がみつからない場合は、マンションに設定した売り出し価格と相場が合っていない可能性があります。
問い合わせや内見の予約がなかった場合には、担当者と相談して、売り出し価格を見直してみましょう。
近隣に似たようなマンションが売りにだされていないか、また引っ越しのシーズンからかけ離れていないかなども見直しが必要なチェックポイントです。
引っ越しが多いシーズンは、転勤や進学が決まる1~2月頃になるため、売り出し価格の見直しや再度広告するタイミングとしてベストになります。
ただし、売れないからと言って何度も値下げを行うと、購入希望者から「訳あり物件かもしれない」という印象を持たせてしまうので、注意しましょう。
2、不動産会社の選び直しも検討
不動産会社と売却計画を立てても、マンションが売れそうにない場合には、不動産会社自体を変更してみるという手段もあります。
マンション売買は、どうしても不動産会社の販売活動に頼らざるを得ません。
そのため、依頼した業者の力が及ばないと売却活動に大きな影響が出てきてしまいます。
不動産会社にもマンション売却が得意な会社とそうでない会社に分かれるため、もう一度原点に返って不動産会社選びからはじめてみましょう。
また、一般媒介契約を締結している場合は、契約期間が切れる3カ月後に専任媒介契約や専属専任媒介契約に変更してみると、不動産会社がより一生懸命に買い手を探してきてくれることもあります。
まとめ
マンションの買い手を探すときは、不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約には、3つのタイプがあり、それぞれ買い手を探す方法が異なします。
レインズに登録を依頼したいのなら専属専任媒介契約や専属媒介契約を締結するなど、売却プランにあった契約を結んでいきましょう。
それ以外の買い手を見つける方法として、不動産会社が運営するホームページに物件を掲載してもらったり、業者に直接物件を売りこんだりするという方法もあります。
それでも売れない場合は、不動産会社を変えてみたり、媒介契約内容を変更してみるなどの対策を取るなど検討してみてください。
マンションの価値は時間の経過とともに下がり続けます。
売れると過信せずに、売れなかったときの対策も頭に入れておきましょう。
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