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マンションを売るとき、相場に見合った適正価格を知ることはとても大切です。
不動産は売却時期や物件の状態によって価値が変わってくるため、ひとつとして同じものはありません。
そのため、マンションを売りたいと思ったときは、まず物件の価値を知るために適正価格を調べていきましょう。
適正価格は今後の売却価格を決めるために必要な知識です。
適正価格よりも高く売却価格を設定してしまうと、マンションが売れにくくなります。
逆に、適正価格よりも低く値をつけてしまう損をしてしまうかもしれません。
そこで今回は、マンションを売る際の適正価格の調べ方と、上手に一括査定を使っていく方法を紹介します。
マンションを売るときの価格の付け方の参考にしてください。
1、マンション売却で知っておきたい3つの価格
マンション売却の適正価格を知るために、まずは3つの価格変動について知っておきましょう。
マンションの価格は、査定価格から売り出し価格、成約価格へと変化していきます。
査定価格が一番高く、売り出し価格を設定するときには少し下がり、成約価格が一番安くなるのが一般的です。
さらに、売り出し期間が長ければ長いほど、成約価格はどんどん下がっていきます。
このように価格設定のバランス調整はとても難しいため、正しい不動産価格設定の知識を入れた上で適正価格をつけていくことが大切です。
査定価格は不動産会社で算出されますが、売り出し価格は売り手が設定していきます。
マンションの適正価格を知るためには、それぞれどのようなタイミングで価格を設定し、どのように変化していくのか知識として頭に入れておきましょう。
1、不動産会社が決める査定価格
査定価格とは、不動産会社や不動産鑑定士などが算出する物件の見積もりのことです。
この査定価格は、マンションを売却するときに一番はじめに算出される価格で、ここから価格が変動していきます。
査定価格を算出するためにはいくつか計算方法があり、中でもよく使用されるのは過去の取引事例を比較した「取引事例比較法」です。
それ以外に、土地と建物それぞれの価値を別々に評価して合算する「積算法」、建物の減価を現在の価格で計算する「原価法」があります。
さらに、マンションを賃貸に出したい場合には、その物件が将来どの程度の収益をあげるかを算出する「収益還元法」という計算方法もあります。
この中でも中古マンションの価値を調べるために使われている一般的な鑑定方法は、取引事例法です。
取引事例法は、近隣の地域の類似物件の取引事例と比較して、不動産の価値を求める試算方法となります。
2、売り手の希望が反映される売り出し価格
不動産のチラシやホームページで、土地や建物の売買価格を目にしたことがあると思います。
実際に物件を売りに出すときに記載される金額が、売り出し価格です。
上記で紹介した査定価格は不動産会社が算出するのに対し、売り出し価格は売り手の希望価格が反映されます。
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上手な売り出し価格の決め方としては、最初は少し高めに売り出し価格を設定し、一定のタイミングで値引きをかけていくことです。
この値下げのタイミングは不動産会社の担当者からアドバイスをもらうことができます。
「いつ値下げしたらいいか」「早く売るためには安いほうがいいのか」など、売却のアドバイスをいつでも聞けるように、担当者とは信頼関係を構築していきましょう。
3、買い手の交渉で決まる成約価格
成約価格とは、実際にマンションが売れ売買契約が成立したときの価格となります。
査定価格は不動産会社が決め、売り出し価格は売り手が決めていきますが、成約価格は買い手の交渉によって決まる価格です。
一般的に成約価格は、買い手からの値引き交渉が入るために、売り出し額より下がります。
売り出し価格と成約価格に差がでることを乖離率と言い、乖離率が小さいほど価格に差がなく、乖離率が大きいほど価格に差が生じてしまいます。
中古マンションは戸建てに比べると乖離率が小さいことが特徴です。
しかし、売却期間が長ければ長いほど乖離率が大きくなってしまい、中古マンションも例外ではありません。
売り出し当月からどんどん乖離率が大きくなり、1年以上経過すると1割程度値下がりすることも少なくありません。
乖離率を大きくしないためには、適正価格を考慮し綿密に売却計画をたてていきましょう。
2、適正価格の3つの調べ方
それではいよいよ適正価格の調べ方を紹介していきます。
適正価格の調べ方は、主に「不動産会社のデータを参考にする」「類似マンションの売り出しか価格をチェック」「固定資産台帳を確認する」の3つの方法があります。
これらの方法は自宅にいながら簡単に調べることができます。
適正価格を知ることで、マンションの相場を調べるときの参考になったり、売り出し価格を決めるときに不動産会社と対等に交渉ができたりします。
また、売り出し価格自体はマンションを売る本人が決められますが、相場に合わない価格を決めると売れ残る可能性も出てきます。
そのため、できたら不動産会社に査定を依頼する前に、多少面倒でも頑張って調べてみてください。
1、不動産会社の取引事例で調べる
適正価格を調べるには、不動産会社のホームページに記載してある取引事例を参考にしましょう。
大手の不動産会社だと、過去にどのような取引があったのか一覧にしてまとめてあります。
記載されてある情報は、マンションの販売価格や所在地、専有面積や間取り、築年数などです。
この事例から類似物件を探し、売却予定マンションの価格を調べていきましょう。
不動産は、立地や間取りだけじゃなく取引年月日や経済事情などにより価格が左右されるため、必ずしも同じ価格で売買されるとは限りません。
そのため類似マンションの取引はあくまで参考程度に考えていきましょう。
また、ハトマークという全国宅地建物取引業協会連合会のホームページでも過去の取引事例を地域ごとに掲載しているので、参考にしてみてください。
2、チラシで類似マンションの売り出し価格をチェック
不動産会社が配布しているチラシを確認し、似たような物件がどの程度の価格で売りに出されているかを調べてみましょう。
新聞の折り込み広告やポストに入っている住宅広告も参考になります。
中古マンションのチラシで注意したい点は、「駅からの距離」と「築年数」です。
駅からの距離を表す「徒歩〇〇分」とは、1分あたり80mを歩く計算となっており、信号待ちの時間や駅構内の距離は考慮されません。
また、築年数とは入居した時期ではなく、建物の工事が完了した時期が記載されています。
これらの点を踏まえ、売却したいマンションの状況と類似しているかどうかをチェックし、相場を確認してみてください。
また、同じマンション内で売りに出されている部屋があるどうかも、忘れずに価格をチェックしておきましょう。
3、路線価図を確認する
路線価図とは、宅地1㎡あたりの価格が記載されてあるマップです。
建物の価格は掲載されてありませんが、土地の価格を調べることができます。
国税庁のホームページに路線価図が掲載されてあり、誰でも簡単に閲覧することが可能です。
調べ方は、国税庁の路線価のページにアクセスし、マンションがある所在地を選択していきます。
マップごとに数字が細かく記載されてあり、この数字が1㎡あたりの価額です。
千円単位で表示されてありますので、注意して計算してください。
この路線価図は毎年1月1日に更新され、固定資産税や相続税などの税金の計算の基礎として使用されます。
また、不動産の相場を調べる基準としても活用されています。マンションの立地条件を調べるために、相場を確認してみましょう。
3、売り出し価格設定の3つの注意点
ここまで、売り出し価格の意味と適正価格の調べ方を紹介してきましたが、今度は価格設定の注意点についてみていきましょう。
適正価格を調べたら、今後は売り出し価格を設定すると前述してきました。
売り出し価格は自分たちで決めることができますが、売り出し価格を決めかね、不動産会社に言われるままに価格設定をしてしまうと、損をしてしまうことがあります。
そのため、事前にしっかりとした価格設定の付け方を知ることが大切です。
損をしないでマンションを売るために、売り出し価格設定の3つの注意点を詳しく紹介します。
1、安くしすぎない
相場よりも売り出し価格を安くしすぎると、後で後悔する可能性があります。
「できるだけ早く売ってしまいたい」「購入者の気持ちを考えると値引きしてあげたい」と、弱気になりすぎないよう注意しましょう。
あまりにも安く価格設定してしまうと、その後の生活が苦しくなったり、税金の支払いが大変になったりすることがあります。
相場よりも高すぎる金額をつけてしまうのも問題ですが、あまり弱気にならずに価格をつけてみましょう。
住宅ローンの残債や住み替え先の頭金や引っ越し代、税金を考慮し、余裕を持った新しい生活がスタートできる程度の価格設定がおすすめです。
さらに、買い手から値引き交渉が必ず入ると考え、まずは少し高めに設定するのも一つの作戦です。
2、マンション売買が得意な業者に依頼する
できるだけマンション売買が得意な業者に依頼しましょう。
不動産会社には、それぞれカラーがあり、マンション売買が得意な業者や戸建て売買が得意な業者などがあります。
マンション売買が得意かどうかを確認するためには、不動産会社のホームページやチラシで取引実績をみてみましょう。
気になる不動産会社のホームページにアクセスし、中古マンションの取引数が多い業者かどうかを確認してください。
また、ポストに入っている中古マンション売買のチラシを集め、マンション情報を多数掲載している業者かどうかもチェックしてみましょう。
実績や情報を豊富に掲載してある不動産会社は、マンション売買が得意な業者といえます。
このように、経験豊富な業者に依頼をすることで、価格の設定方法だけではなく、宣伝の仕方や買い手との交渉など適切なアドバイスを受けることができます。
3、1社だけにこだわらない
相場確認としてマンションの査定額を算出してもらうとき、1社だけではなく、複数の不動産会社に査定を依頼してもらいましょう。
はじめから査定依頼をする不動産会社が決まっていたとしても、他に2,3社ほど査定を依頼すると平均相場が確認できます。
不動産会社には得意分野と不得意分野があるため、業者によっては査定額に数百万円の差が生じることがあります。
また、不動産会社によって売り出し方法や営業方針も異なるため、評判を重視するだけでなく、自分にあった不動産会社を探すことも大切です。
複数の不動産会社から査定された価格と各社の対応を比較し、信頼できる業者を見つけていきましょう。
4、一括査定の上手な使い方
複数不動産会社に一度に査定を申し込める「一括査定」を上手に活用しましょう。
一括査定は、物件の所在地や構造、売却理由などを入力すると、それに見合った不動産会社から査定結果が届くという便利なサービスです。
複数の会社に一度に査定依頼ができるため、相場を比較しながら不動産会社をじっくり選ぶことができます。
また、匿名で売却を行いたい場合にも、その旨を明記すれば、匿名売却できる不動産会社が候補としてピックアップされてきます。
査定にはいくつか種類があり、実際に訪問しなくても査定結果を算出してくれる机上査定という方法もあります。
机上査定は物件のデータのみで相場を算出する方法で、家に不動産会社が訪問しなくても価格を確認することが可能です。
このように事情によって査定依頼方法を使い分けることもできます。
「マンションを売却したいけど、どこの不動産会社がいいのかわからない」「1社ずつ査定依頼するのが面倒」という場合には、一括査定を検討してみましょう。
まとめ
マンションの適正価格を調べるには、不動産会社の取引事例やチラシの売り出し価格、路線価図を確認してみましょう。
一般的に、不動産の価格は何度か再設定され、査定価格から売り出し価格へと値が下がり、最終的な成約価格になるとさらに安くなる傾向があります。
そのため、売り出し価格を決めるときは、ローン残債や住み替え先での生活のことも考慮し、少し高値で設定していきましょう。
また、売却を依頼する不動産会社を選ぶときは、複数の会社から自分に合った業者を見つけることが大切です。
不動産会社を探すときは、複数の会社を候補の中かに選べる一括査定を活用してみましょう。
一括査定は、地域や物件の状態、希望の売却方法に合った不動産会社がピックアップされます。
このように、マンションを売る前に事前に適正価格や不動産会社情報をリサーチし、上手にマンションを売却していきましょう。
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