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マンションをできるだけ高く売るために、適切な価格設定をしていかなければいけません。
希望とする売却価格を決めるのは、不動産会社ではなく売り手が決めていきます。
不動産の売却というものは、売り手の希望も大切ですが、買い手の経済的な事情も関係してきます。
一般的には、希望売却価格よりも値下がりした金額で販売されることがほとんどです。
このような状況の中で、できるだけ希望に沿った価格でマンションを売るためにはどんなことが必要になるのでしょうか。
そこで、マンションを希望売却価格で売るために抑えるべき5つのポイントを紹介します。
1、希望売却価格で売るためのポイント5つ
希望売却価格でマンションを売るためには、買い手との温度差をなくすよう努力することが大切です。
不動産は決まった価格というものがなく、情勢や競合物件の有無によって取引価格が変動します。
同じ価値のマンションが一斉に売り出された場合、高値で売却価格を設定しても、売れ残る可能性が出てきます。
つまり、売るタイミングによっては希望売却価格を臨機応変に変えていかなければいけません。
「高く売りたい」ということよりも「いくらで売れそうか」ということも考慮する必要があります。
また、買い手から値下げ交渉が入る可能性もあるため、安すぎる価格設定をしてしまっても、さらに損をする恐れもあります。
そこで、具体的な希望売却価格で売るためのポイント5つを順番に解説していきますので、マンション売却の参考にしてみてくださいね。
1、相場を調べる
マンションを売却するためには、相場に合った価格を設定することが重要です。
マンションを高く売るに越したことはありませんが、相場とかけ離れた金額を設定しても売れなくなってしまう恐れがあります。
相場を調べるためには、不動産のチラシやサイトで同じマンションの部屋がどのくらいの金額で売りに出されているのかを調べましょう。
もしも同じマンション内で売りに出されている部屋がなければ、築年数や部屋数、駅からの距離などが同じマンションの売り出し価格を参考にします。
また、複数の不動産会社に査定を依頼し、平均相場を調べるという手段もあります。
不動産会社によって査定額に変動があるため、1社だけではなく複数の会社に査定してもらうと、マンションの相場を確認できます。
2、経験豊富な不動産業者を探す
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売却を依頼するときは、地元の情報に詳しく販売経験豊富な不動産会社を選びましょう。
販売実績のある不動産会社であれば、地元で抱えている顧客も多く、その地域にあった販売方法でマンションを売却してくれます。
そのため、売却したい物件があるエリアに精通している業者を探すことが大切です。
また、売却プランを提案してくれる会社かどうかも重視したいポイントです。
マンションを売った後はどこかに住み替えを検討しているのか、それとも財産分与のために早めに処分したいのかなど、状況によって売却プランも変わります。
経験豊富な業者であれば、顧客の要望に合わせた適切な売却方法を提案してくれるでしょう。
3、少し高値で売り出す
売却価格は買い手からの価格交渉で値下がりすることがほとんどです。
そのため、値下げ交渉に備えて希望よりも少しだけ高値で設定してみましょう。
ここで注意したいことは、前述したとおり相場よりも高く設定しすぎると、交渉どころか問合せさえもこなくなってしまう恐れがあります。
そのため、売却を依頼している不動産会社の担当者とよく話し合い、値上げできる範囲内での高値を設定しましょう。
また、同時に「せめてこれくらいで売れてもらわないと困る」という最低価格の設定も忘れずに行ってください。
住宅ローンの支払いが残っている場合、売却後の税金の支払いのために、少しだけ最低価格も高値に設定しておくと損をせずに済みます。
4、売れるときに売り切る
マンションは売れるときに売り切ることも大切です。
できるだけマンションを高く売るために、じっくり時間をかけて交渉したい気持ちが出てくることもありますが、タイミングを逃すと逆に売れ残ってしまいます。
他に似たような立地や間取りの物件がたくさん出てきたり、自分のマンションよりも安い価格の物件が出てきたりした場合、希望売却価格で売ることが難しくなる可能性もあるため、早めに売り切ることもひとつの作戦です。
物件の問い合わせは、売り出しした当初が一番多く、時間が経つごとに減少していきます。
そのため、「3カ月で売り切る」という目標をたて、内見の問い合わせがあった場合にはできるだけ応じるようにしましょう。
5、室内を清潔にして内見に備える
買い手から問い合わせがあったら、できるだけ部屋を綺麗にして来るべき内見に備えましょう。
汚い部屋はそれだけで買い手に悪いイメージを与えてしまいます。
部屋の家具を全て撤去する必要はありませんが、必要のない荷物や家具は整理するか処分してしまいましょう。
クローゼットの中やトイレ、お風呂場、靴箱などの細かい部分も遠慮なく見せることができるよう、部屋の隅々まで丁寧に掃除をしておくことも大切です。
また、買い手が家具の配置をイメージしやすいように、家具や小物を配置し室内を素敵に演出してみましょう。
それ以外には、部屋の日当たりの良さや風通しなど住んでいる人にしかわかならいことを教えてあげると、買い手に好印象を与えることができます。
2、マンションを売却するときに知っておきたい3つの価格
マンションを希望売却価格で売るために抑えるべき5つのポイントを紹介してきました。
相場を調べてから不動産業者を選び、売るタイミングや買い手のことを考えて設定してきた希望売却価格も、ここからさらに変動していきます。
実際に価格を設定するときは4つの段階があります。
例えば、マンションを3,000万円で売りたいなと希望売却価格を決めたとしても、そこから不動産会社が相場価格を算出し、売り出し価格を決め、交渉を経て実際に成約する価格となります。
マンションを売却するときには、希望売却価格だけでなく、そのほかの3つの価格も知っておきましょう。
それでは、希望売却価格から変動していく査定価格・売出価格・成約価格の4つの価格を順番に解説していきます。
1、査定価格とは
査定価格とは、マンションの相場を知るために、不動産会社が算出する見積もりです。
査定価格を決めるためには、机上査定と訪問査定の2通りの方法があり、「なぜ、この価格になったのか」という価格の根拠も明示してもらえます。
机上査定は物件の住所や路線価図、類似マンションの過去の取引事例などを参考にして見積もった簡易的な査定です。
訪問査定は実際に物件を訪問し、建物の状態や立地条件、リフォームの有無や管理状況などを調べる詳細な査定です。
机上査定は、データのみで算出するため不動産会社の訪問はありませんが、より今後の価格変動が少ないのは、物件をしっかり確認する訪問査定になります。
いずれにせよ、相場を知るためにも、査定はできるだけ早い段階で済ませておきましょう。
2、売出価格
売出価格とは、実際に市場に出す価格です。
売出価格を決めるためには、査定額から売却希望価格を算出し、そこからさらに売却までの期間や売出時期を考慮していきます。
ここから売却後にかかる税金や買い手からの値下げ交渉などが入るため、売出価格は査定額の1割増しで売り出すことが一般的です。
売出価格を決めるときは査定額を軸に担当者と話合いますが、最終的に決めていくのは売り手ですが、売却期間が短いときは希望売出価格より安くなる傾向があります。
しかし、できるだけ高く売るために売出期間を長く設けても、必ず売れるとは限りません。
また、相場よりもかけ離れた金額で設定しても、売れ残ってしまう可能性が出てきます。
できるだけ確実にマンションを売るためには、担当者とじっくり話し合ってみることが大切です。
3、成約価格
成約価格とは、売り手と買い手が交渉の結果、実際に契約となった価格です。
契約書に記載され、この成約価格でマンションが取引されます。
一般的に、成約価格は売出価格よりも少し値下がりする傾向があるのです。
この成約価格は売り手の希望よりも買い手の希望に近いことが多く、売り手が納得できれば売買契約が成立します。
買い手からの値下げ交渉に納得できなければ売却に応じる必要はありませんが、何度も値下げ交渉が入る場合は、一度売出価格を見直すことも大切です。
売り手からすると思い入れが強いマンションでも、買い手から見ればそこまでの価値を見いだすことができない場合もあります。
成約価格を交渉するときは、買い手の立場に立って考えることも大切です。
3、マンション売却時の譲渡所得費について
譲渡所得とは、マンションを売却して儲けた利益分のことです。
不動産を売却して儲けた利益は、譲渡所得費として課税対象となります。
譲渡所得税の計算式は「売却金額-(購入金額+取得費用)=譲渡所得」です。
例えば、5,000万円の価値のマンションが5,500万円で売れた場合に、儲けである500万円が課税対象となり税金を支払わなければいけません。
「せっかく苦労して売ったマンションの儲けを税金として支払わなきゃいけないなんて…」と思うかもしれませんが、この譲渡所得税には控除制度があります。
建物の所有期間が5年以上だったり、マイホームの売却であったりした場合には、税金が安くなる長期譲渡所得や居住用財産の軽減税率という控除制度が適用となり、税金が少し安くなります。
これらの控除制度が適用になるかどうかは、いくつか条件を満たす必要がありますので、不動産会社の担当者に確認してください。
まとめ
マンションを希望売却価格で売るためには、まずは査定をして相場確認することが大切です。
経験豊富な不動産会社の担当者と今後の売却プランを決め、売出価格を設定していきましょう。
売却の期間は長ければ長いほど売れ残る可能性が出てきます。そのため、売れるときに売ってしまうことも検討してみましょう。
また、マンションの売却金額によっては税金を負担する場合がありますので、税金の支払いも含めた売却金額を設定しておくことが大切です。
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