不動産投資で失敗しないための正しい空室率の計算方法3つ

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不動産投資において、空室率を低く抑え満室状態に持っていくことが成功の秘訣です。

毎月安定した収益を生み出すためには、入居者の存在は欠かせません。

投資状況を把握して物件の状態を表す空室率ですが、実は空室率という考え方はひとつではなく、状況ごとに計算方法や見方が違うってご存知でしたか?

「5部屋のうち1部屋が空いたから空室率は20%」という計算方法だけでは、投資における正確な空室率を求めることはできません。

そこで今回は、不動産投資で失敗しないための正しい空室率の計算方法を3つ紹介します。

これから投資物件を購入予定のオーナーさんや、所有物件の空室率を確認したいオーナーさんは必見です。

国内の賃貸物件の空室率は深刻化している

総務省統計局が公表している「住宅・土地統計調査報告」によると、国内の賃貸住宅の空室率は、平成5年のあたりで5.7%、平成25年で7.1と年々増加傾向にあります。

戸建て住宅や別荘を含めた国内の建物の空き家全体の統計をみると、52.4%の空室が賃貸住宅ということがわかりました。

空室率が増加しているにも関わらず、新築住宅が増え、不動産市場では今もなお過剰な供給が続いています。

このように、賃貸住宅の空室率は非常に深刻なものとなっています。

しかし、経済情勢の回復を待っているだけでは、空室率を低下させることはできません。

どんな原因でこのような空室率となっているのかを見極めることが大切です。

不動産投資では、この空室率と正確に向き合っていかなければいけません。

ひとつの数値を算出して落ち込むのではなく、なぜこのような数値になってしまったのか原因を突き止めるために、空室率の意味をしっかり理解していきましょう。

正しい空室率を算出する3つの計算方法

空室率には、物件全体の現在の空室率を表す「時点空室率」、年間の空き家数を算出する「稼働空室率」、賃料の変動を表す「想定賃料空室率」という3つの計算方法があります。

賃貸経営では、現在の空室状態だけでなく入退去者の動向や賃料の変動など、様々な状況を照らし合わせて、投資物件の現状を把握しておく必要があるため、この3つの算出方法をしっかり把握しておきましょう。

それでは、ここから3つの計算方法で何がわかるのか、計算方法と特徴について紹介していきます。

現在、投資物件を所有しているオーナーさんは、実際に計算してみてください。

1.シンプルに算出できる「時点空」室率

時点空室率とは、現在の空室率のことで、一般的な不動産情報誌に記載されているのが、この時点空室率です。

3つの計算方法のうち、一番シンプルで計算がしやすいという特徴があります。

時点空室率の計算方法

時点空室率=空室÷全体の部屋

時点空室率の計算方法は、とてもわかりやすく、空室を全室で割り求めるだけです。

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一般的に不動産会社が営業している物件数に対して、どの程度空室があるのかを時点空室率で算出します。

しかし、ハウスクリーニングを行っていない部屋やリフォーム中の部屋など、営業していない部屋はカウントされていないため、実際にはもう少し空室率が高い傾向です。

また、逆にフリーレント制度のような一時的に家賃が発生していない部屋もカウントされています。

2.年間の損失を把握する「稼働空室率」

稼働空室率とは、文字通り部屋が投資物件として稼働したかを計算する方法です。

年間で空室がどの程度あったのか、全体の何%が空室だったのかを算出します。

稼働空室率の計算方法

稼働空室率=空室×空室期間(日)÷全体の部屋数×365×100

稼働空室率の計算方法は、時点空室率と比較すると若干むずかしくなっていますが、一年間で空室が何日あったかがわかるため、損失を素早く把握することが可能です。

詳しい空室日数が把握しきれないときは、空室月を12カ月で割り、100をかけても算出できます。

3.満室時の収益を想定する「賃料空室率」

賃料空室率は、満室状態であるときはどのくらいの賃料発生が想定されるのかを計算する方法です。

この賃料空室率は、あくまで目安であり、実際の空室率計算では参考にされることが少ない傾向にあります。

賃料空室率の計算方法

賃料空室率=年間の満室状態の賃料÷年間の満室状態の賃料-現在の家賃収益-空室分の家賃収益

想定できる賃料空室率は、満室時の賃料を基準に考えた算出方法ですが、部屋ごとに賃料を変動させていたり、滞納している入居者がいたりする場合には、正確な数値を出すことが難しくなります。

そのため、不動産投資における空室の計算方法は、稼働空室率が適しているとされています。

空室率が低い物件の特徴

ここまで、3つの空室率の計算方法を紹介してきましたが、空室率の低い物件を見つけるにはどのような点に注意すればいいのかを解説します。

空室率の低い高利回りな物件を探すポイントは、不動産情報サイトで最新の投資情報を細かくチェックすることです。

不動産の価値は個性があり、ある条件を満たせば低空室率の物件が見つかるというわけではありません。

日々、たくさんの情報をチェックすることで、意外なお得物件を見つけることができます。

お得な投資物件を見つけるためには、「不動産情報サイトをチェックする」「不動産会社から情報をもらう」という2つの方法があります。

ここからは、投資家として利益をあげるために、空室率が低い物件を見つけるための方法を紹介します。

不動産情報サイトをチェックする

最近の不動産情報サイトには、物件の所在地や外観だけでなく、利回りや構造など、詳細な条件の投資物件を探すことが容易になりました。

情報サイトによっては、希望物件があらわれた際に、メールでお知らせしてくれるDMサービスもあります。

代表的な不動産情報サイトをピックアップしましたので、投資物件を探すときの参考にしてください。

楽待(らくまち)

楽待は、投資のノウハウや投資家の体験談がみれる会員制の投資運用サイトです。

収益物件を検索することはもちろん、希望する物件情報を登録すると、楽待から「こんな情報がありますよ」と提案を受けることもできます。

また、投資物件の購入方法や出口戦略など、投資初心者から上級者まで受講できるセミナーも行っていますので、投資仲間を見つけたいときに活用してみましょう。

LIFULL HOME’S

HOME’Sは不動産情報全般を扱うWEBサイトです。

ポップなイラストが多く、操作性がいいアプリをリリースがあるなど、初心者でも活用しやすいサイトになります。

また、総務省統計局に掲載してある賃貸情報を一目でわかるようにグラフ化しているサービスもあります。

このように不動産情報サイトでも、様々な特徴があります。使いやすいサイトを見つけ、楽に投資物件を探していきましょう。

不動産会社から情報をもらう

不動産会社から投資物件の情報をもらう方法があります。

いい情報をもらうためには、不動産会社との信頼関係を築いておかなければいけません。

不動産会社から自分の投資方法に合った物件を紹介してもらいましょう。

すでに投資物件を管理してもらっている場合は、管理会社にアドバイスをもらうことができます。

また、これから投資物件を購入予定のオーナーは、セミナーに参加したり投資情報サイトを活用したりするなどして、信頼できる業者を選んでいきましょう。

空室率を下げるための対策3つ

投資物件を見つけたら、今度は空室率を下げるための対策を学んでいきましょう。

空室率を把握したら、あとは満室状態に持っていくための対策を考えていく必要があります。

空室率の計算や利回り計算だけでは、収益をあげることができません。

実際に、家賃収入を得るためには、空室を埋めることを考えていきましょう。

賃貸物件を上手に運営していくためには、「当たり前のこと」がとても重要です。

空室を埋める具体的な方法としては、以下の3つの対策が効果的です。

物件を清掃して見栄えを良くする
必要であれば宣伝費をかける
管理会社を選びなおす

それでは、上記3つの対策をそれぞれ詳しく解説していきます。

1.物件を清掃して見栄えを良くする

空室を埋めるための基本的な対策は、投資物件の清掃です。

多くのオーナーさんが、管理会社に清掃を任せっきりにしていますが、管理物件の清掃業務を後回しにしている管理会社も多いため、清掃巡回頻度が少ない場合があります。

そこで、実際に物件を自分の目で確認し、必要であればオーナー自身で清掃活動を行いましょう。

共有部分に破損はないのか、または害虫被害はないか、チェックしてみましょう。

投資物件に空室がある場合は、空室を軽く清掃しましょう。

ハウスクリーニングをかけた後でも、1カ月も経てば埃がたまり、内見希望者にマイナスな印象を与えてしまいます。

いつ入居希望者が現れてもいいように、空室は一番気を使って掃除をするように心がけましょう。

2.必要であれば宣伝費をかける

入居者を募集するために、宣伝費をかけることも大切です。

通常、不動産会社と媒介契約を交わした場合、仲介手数料に広告宣伝費が含まれていますが、それ以外にも必要であれば宣伝費を使い、物件を大々的に宣伝しましょう。

不動産会社に情報を提供してもらうときは、これまでと写真の撮り方を変えてみたり、近隣施設の紹介を追加してもらったり、他の物件との差別化を図ることも有効的な方法です。

また、自分でできる宣伝方法としては、ツイッターやインスタグラムのようなSNSで物件情報を流したり、知人に紹介を頼んだりするという手段があります。

このように、入居付けを管理会社だけに任せるのではなく、必要であればオーナー自身も入居活動を行ってみましょう。

3.管理会社を選びなおす

空室が埋まらない場合の最終手段として、管理会社を変えていきましょう。

管理会社は物件の窓口でもあるため、業者としての評判が悪い場合、管理会社の評判が収益低下の原因になっている可能性があります。

また、管理を依頼している不動産会社に賃貸部門はあるものの、売買にばかり力を入れている業者かもしれません。

このような業者に管理を依頼していた場合、そもそも物件に入居者を案内していない可能性も考えられます。

管理会社を選びなおすときは、賃貸部門の稼働率がよく、投資家の間でも評判のいい業者を見つけるようにしていきましょう。

まとめ

不動産投資で失敗しないための正しい空室率の計算方法は、時点空室率や稼働空室率、さらには賃料空室率があります。

一般的な不動産情報サイトに掲載されてある空室率は時点空室率ですが、より詳しく空室率を求めたい場合には、稼働空室率を算出していきましょう。

不動産投資では、このような空室率を把握しておくことは重要ですが、空室率の低い物件を見つけることや、空室率を上げないための運営方法を身に着けておくことも大切です。

不動産投資は机上の計算だけでは、利益を上げ続けることはできません。時には空室を清掃したり、宣伝に力を入れたりするなど、満室にするための努力を続けていきましょう。

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