マンション売却の「直接買い取り」と「仲介依頼」のメリット・デメリット

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中古のマンションには、新築マンションにはない良い価値を生み出せる可能性があります。

中古マンションを売却するためには、個人に買い取りしてもらう方法と、業者に買い取りしてもらう2つの方法があります。

一般的には、不動産業者へ「仲介依頼」し個人へ売るという方法が主流ですが、それ以外に業者へ直接売り込む「直接買い取り」という手段もあります。

効率よくマンションを売却するために、この2つの手段はどう違うのかを知っていきましょう。

また、どちらの手段を選べば後悔しないようにマンションを売ることができるか、ここからはマンションの「直接買い取り」と、「仲介」のメリット・デメリットについて紹介していきます。

1、直接買い取りと仲介の違いとは

まずは、「直接買い取り」と「仲介」の違いについて学んでいきましょう。

直接買い取りと仲介買い取りの大きな違いは、個人に売るか業者に売るかという点だけです。

しかし、この2つの方法にはそれぞれ大きなメリットとデメリットがあります。

直接買い取りは、不動産業者が買主となりマンション買い取りを行い、それに対して仲介は不動産業者が売主と買主の間に入り契約の橋渡しをすることです。

どちらもマンションを売るという点では違いはありませんが、売却期間や売却活動内容などに違いが出てきます。

「直接買い取り」か「仲介」のどちらがいいのかは、物件の状態やいつまでに売りたいのかしっかり計画をたて、希望に沿った売却方法を選択していくことが大切です。

2、仲介依頼をしてマンションを買ってもらうメリットとデメリット

仲介依頼とは、不動産会社にマンションを売却するために媒介契約を結ぶことです。

媒介契約を締結した不動産業者は、チラシやインターネットを使い物件を宣伝して買主を見つけ、その後売却交渉に入ります。

媒介とは売主と買主の間に入ることをいいますが、この媒介契約を結ぶと、一般的に仲介手数料がかかります。

しかし、担当者が売却までの相談に乗ってくれたり、買主との交渉の仲介に入ってくれたり、契約書を作成してくれたりします。

業者に仲介に入ってもらうと、買主とのトラブルを防止できますが、契約手数料がかかります。

このように、不動産業者に仲介を依頼することについては、メリットもあればデメリットもあるので、それぞれ詳しくみていきましょう。

1、仲介依頼の2つのメリット

不動産業者にマンション売却の仲介を依頼する大きなメリットは、「時間をかけてじっくりと買主を選べる」こと、「売却価格交渉ができる」という2点です。

思い入れのあるマンションを売るときは、できれば自分が気にいる人に住んでほしいと考える人もいると思いますが、不動産会社に仲介依頼をすると業者が探してきてくれた買主をこちらで選ぶこともできます。

そのため、複数の買主の候補者がいる場合は、納得のいくまで時間をかけた交渉ができます。

また、希望の価格でマンションを買い取ってくれる人が出てくるまで待てるという点も仲介依頼のメリットのひとつです。

一般的に、マンション売却をする人の多くは、この仲介依頼を選択しています。

2、仲介依頼の2つのデメリット

マンション売却を不動産会社に仲介依頼した場合のデメリットは、「売却まで時間がかかることが多い」「手数料がかかる」という点になります。

時間がかかる理由としては、仲介業務は売主と買主のそれぞれに担当の業者を挟むためです。

売主には売主の仲介業者、買主には買主の仲介業者が存在しており、買主に話を通すには、2つの業者を挟まなければいけません。

このように売主と買主にそれぞれ仲介業者を挟むことを片手仲介と呼びますが、片手仲介の交渉にはどうしても時間がかかってしまいます。

一方、売主と買主を直接結び付ける両手仲介と呼ばれる販売手法もあります。

しかし、両手仲介は囲い込みと呼ばれ、仲介業者が顧客の利益よりも自社の利益を優先してしまう恐れがあるとして懸念されています。

また、仲介依頼は不動産会社に仲介の手数料を支払わなければいけないという点もあります。

このように仲介依頼を検討するときは、時間とお金に余裕があるときに検討してみましょう。

3、業者に直接マンションを買い取りしてもらうメリットとデメリット

マンションを売却するには、仲介依頼のほかに、業者に直接買い取ってもらうことも可能です。

一般的に仲介依頼をしてからマンションを売却するという方法が主流なため、直接買い取りを検討する人が少ないのが現状です。

しかし、直接業者に買い取ってもらう方法は、高い確率でマンションを売却できる手段として徐々に増えつつあります。

また、最近では期限内に売却できない場合に業者が物件を買い取る「買い取り保証」や、間を置かずに業者と契約できる「即時買い取り」を実施している不動産会社も出てきました。

このように買い取りにも種類があり、状況に応じて買い取りの手段を選択することが可能ですそれでは、業者に直接売却する直接買い取りのメリットとデメリットについてみていきましょう。

1、直接買い取りのメリット

マンションを業者に直接買い取ってもらうこともメリットは、何といっても「早く売れる」という点です。

仲介依頼を介してからの売却は、買主の意向も尊重しなければいけないため、内覧や交渉にどうしても時間を取られてしまいます。

その点、業者の買い取りは業者がOKを出せばそのまま売却することができ、早く売りたい場合には買い取りがおすすめです。

また、不動産業者に直接売却できることから、周囲に広告を使い宣伝する必要もありません。

そのため、近所の人に知られることなく売却活動を行えるというメリットもあります。

このように、現金化を急ぎたい場合に、業者買取も検討してみましょう。

2、直接買い取りの2つのデメリット

一方、買い取りのデメリットは、仲介依頼に比べると「売却金額が安い」「審査がある」という点です。

仲介による売却は個人間の取引のため価格交渉次第では相場より高く買ってもらえる可能性もありますが、業者による買い取りは、内装工事費用や新規の設備費などを考慮した少し安い売却価格を提示されることがあります。

また、買い取りしてくれる物件は事前に審査があります。

審査内容は各不動産によって異なりますが、物件の所在地や建物の形状によっては買い取りを行っていない業者もあるため、事前に確認しておきましょう。

これらのメリットやデメリットを踏まえ、マンションをどのように売っていけばいいのか計画をたてていくことが大切です。

4、直接買い取りしてもらいやすいマンションの特徴2つ

マンションを売却する方法として、不動産会社に仲介を依頼するか、業者に直接買い取ってもらうかの2つの方法を紹介してきました。

どちらの手段を選んだとしても、結果的に希望価格で売却できればいいのですが、仲介または買い取りのどちらを選べば高く売れるのか、判断に迷っうこともあると思います。

そんなときは、売却したいマンションの状態から買い取りに向いているかどうかを判断しましょう。

買い取りした方がいい判断基準としては、「築年数が古い」「リノベーションができる」というマンションは、業者に買い取りしてもらうことをおすすめします。

また、買い取りに適していない物件は仲介に回した方が得策です。

それでは、なぜこれらの基準が買い取りに適しているのかを詳しく解説していきます。

1.築年数が古いマンション

築年数が古いマンションは、中々買手がつきにくく、不動産会社への仲介依頼による売却方法では売れ残ってしまう可能性があります。

不動産流通標準情報システムのレインズによると、中古マンションは築20年を過ぎると価値が一番低くなると言われています。

そのため、新築から20年以上も経過している物件は、外観や内装だけでなく設備も劣化しており、新築マンションや築年数が浅いマンションに比べると、価値が低い物件として売却しにくいのが現状です。

しかし、中にはこのような古い物件をリノベーションして売り出すために、買い取りたいという業者もいます。

このような古いマンションに価値を感じている業者に売却することで、より現金化しやすくなります。

2.リノベーションできるマンション

リノベーションしたマンションは、新しい価値がある物件として売り出せます。

そのためリノベーションできる中古マンションは、個人へ売るだけでなく業者に買い取ってもらうことも検討してみましょう。

中古のマンションを高値で売りたい場合は、リノベーションできる古いマンションを買い取る業者を見つけてください。

構造体を変更するような間取り変更であったり、給水配管やガスの配管を動かすような大がかりな修繕以外であれば、自分が買い取っている専有部分のリノベーションは可能ですが、念のためマンションの管理規約を閲覧し修繕できるかどうか確認してみましょう。

ただし、リノベーションありきで買い取り契約をした場合、売却金から修繕費用がひかれることもあるため、契約内容をしっかり把握しておくことが大切です。

5、買い取り業者を見極める2つのポイント

このように中古マンションをすぐに現金化したい場合に利用したい買い取り業者ですが、数ある業者の中からどのようなポイントを重視して選べばいいのか迷ってしまいますよね。

買い取り業者を見極めるポイントは、「理由や要望を聞いてくれるか」そして「査定額に根拠はあるのか」の2点です。

一般的に、仲介依頼できる業者に比べると買い取り業者の数は少ないため、下調べをしないで不動産屋に足を運んでも買い取りが得意ではない業者に当たってしまうこともあります。

不動産業者にも得意不得意があるため、事前に不動産業者の特長を確認しておくことが大切です。

良い買い取り業者を選ぶために、買い取り業者を見極める2つのポイントについて詳しくみていきましょう。

1.理由や要望を聞いてくれるかどうか

マンションをスムーズに売却するために、良い不動産業者と出会うことを目標にしていきましょう。

良い不動産業者の第一条件は、売却したい理由や売主の要望をきちんと聞いてくれるかどうかです。

営業トークばかりで、売主の要望を無視してしまう不動産の担当者は要注意です。

契約を急かし、考える余地を与えてくれない業者は、会社の利益しか考えて可能性があり、いい不動産会社とは言えません。

その一方で、良い不動産会社の担当者は売主の要望に沿った売却方法を提示してくれる人です。

ささいな悩みでもしっかり耳を傾けてくれる担当者は、ベストな売却方法を模索してくれるでしょう。

契約を急がずにしっかりと話を聞いてくれるかどうかチェックしてみてください。

2.査定額の根拠やデメリットも話してくれるか

買い取りを希望する場合、不動産業者に査定をして見積もりを出してもらいます。

この提示された額に、きちんと根拠がある業者を選びましょう。

中には、顧客を獲得するために根拠もなく高い金額を提示して、契約に持ち込もうとする業者もいます。

例え、売却契約に関して業者に不利益なことがあったとしても、素直に状況や根拠を説明してくれる業者は、きちんと売主のことを考えてくれている証拠です。

マンション売却は一生のうち何度も経験することではありません。人生を左右するかもしれない大きな取引について、誠心誠意きちんと向き合ってくれる業者を見つけましょう。

まとめ

中古マンションを売却するには、業者に直接買い取ってもらうか、仲介を依頼するか2つの手段があります。

それぞれにメリットやデメリットがあるため、物件の状況や売却期間を考慮し、どのように売っていくか考えてみましょう。

築年数が古かったり、早く現金化したい場合には、業者に直接買い取ってもらう方法がおすすめです。

マンションの直接買い取りは、良い業者と出会うことが非常に重要なため、売主であるあなたの要望を聞いてくれたり、デメリットをちゃんと話してくれる不動産業者をみつけていきましょう。